腰痛ベルトってありますよね。まずは、腰痛ベルトがどうして腰痛の痛みを少なくするのかを説明しましょう。
腰痛の時は概して、体を支える筋肉がオーバーロードになっています。その負担を軽くするため、ベルトで外側から体を支えます。 また、不用意な前屈による痛みを起こさないため動きを制限します。 腰痛ベルトはこの二つの働きによって腰の痛みを軽減するのが目的です。 また、腰痛ベルトを装着している事での安心感が心的効果があると考えられます。 立位や座位の場合、体重は背骨を伝わって体の下の方に伝わっていきます。しかし、背骨は筋肉や靭帯で支えていなければ立っていられません。つまり、テントを張る時にロープで引っ張ったり、ワイヤーで張りを持たせたりするロープやワイヤーの役割を筋肉と靭帯が行っているのです。 その筋肉がオーバーロードになり痛みを引き起こしている場合、腰痛ベルトはその筋肉の代わりとして働いてくれるので痛みが軽減されることが考えられます。 また、前屈から立位に戻ろうとする時に背面の筋肉が緊張します。すると、そのオーバーロードの筋肉にさらに負荷がかかり、痛みを発することが考えられます。その動き自体を制限することで腰痛ベルトは痛みの発生を減らすことが考えられます。 腰痛ベルトをつけると痛みが軽減する理由は理解できますが、私は腰痛ベルトをクライアントに日常的に使用する事をお勧めしません。 なぜなら腰痛ベルトをつけると、自前の筋肉が弱っていき腰痛を繰り返すようになるのです。その代わり、腰痛ベルトをつけるタイミングを一緒に考え、自前の筋肉を腰痛ベルトとしてつける運動をお勧めします。 「わかった!腹筋を鍛えろっていうのですね!」 と、早合点はお待ちください。鍛える腹筋は見事に割れた筋肉ではないのです。 腹筋は、腹直筋 (rectus abdominis)・外腹斜筋 (obliqus externus)・内腹斜筋 (obliqus internus)・腹横筋 (transversus abdominis)の4つの筋肉からなりたってます。 筋肉の層を一枚一枚を表現した図はこちら。 水平にお腹を切った図はこちら。 一般的に行われる腹筋では、体の前にある腹直筋と腹斜筋を鍛える動きです。 しかし、鍛えるべき筋肉は一番内側にある腹横筋です。 腹横筋は、とても薄い筋肉ですが、重要な働きをします。 それは、胴体や手足が動く前に腰椎と骨盤を安定させることです。つまり、土台となる体幹を安定させることで、初めて体が効果的に動かせるようになるのです。そういった働きに適したように、体が動く際は一番最初に収縮する筋肉の一つが腹横筋です。参考文献: P.W. Hodges, Is there a role for transversus abdominis in lumbo-pelvic stability?, Manual Therapy, 1999, 4(2), 74-86 ここまで、どの腹筋を鍛えるのが何故いいのかについて説明しましたので、実際に腹横筋を鍛えていきましょう。 1. 腹式呼吸でこのトレーニングは行います。慣れるまで仰向けになり両手をお腹の上におきます。基本的に鼻呼吸で行いましょう。
腰痛の原因はいろいろありますが、構造的なものが由来の傷みの場合は自前の腰痛ベルトを鍛えましょう。(臓器由来の腰痛もあります、病院で相談も!) |
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